

ムビラ音色は魔力
ムビラの伝統曲は美しい。
それは音色だけではないと、ある時気がついた。
曲を聴きながら、その曲のテーマやタイトルについて思いをはせると哲学の深淵に吸い込まれていく。
演奏を聴くうち
いつの間にか心が鎮まって
常ならぬ
インスピレーションが
降りそそぐ
そうして生まれた”神聖な空間”に
その場に居合わせたすべてと共に、感謝するのです。


Mbira Stories and Shona People
≪ Zimbabwe ≫
古来からの儀式楽器
ショナの人々は、精霊と交信する儀式において、ご先祖様に美しい音色を捧げ、喜んでもらえると、自分たちの祈りや願いを神様にお取次ぎいただけると考えているそうです。そうした謙虚なこころと信仰とともに、その儀式の伝統を大切に守ってきました。強大な西洋諸国の文化にのまれそうになりながらも守り通した歴史があります。
美しい音色
---美しいのは音色だけではなかった。気づいたのは、ムビラに出会い、各所のライブを追いかけていた頃。
同じ音、同じメロディでも、指の動くライン、描き出される円や縞やらせん模様が美しくつづいていく。
機会がありましたら、シンボッティの演奏する手元にも注目してみてください。
伝統曲を守る人びと
ジンバブエの伝説のムビラ奏者、バンダンビラという師がいらっしゃいました。離散しつつあった伝統曲を集めるという尊い仕事をなしとげたバンダンビラにシンボッティ先生は師事しました。その音色の美しさにうたれたと聞いたことがあります。---一つの才能からもう一つの才能へと、運命に導かれたのではと思いました。
この中に世界の全てを見る
あるとき、シンボッティが、ムビラを(子どもの頭をやさしくなでるように)手と指でやさしく触れ示しながら、遠い目をして言いました。 ”ここに、世界のすべてをみることができる”、と。それがどういうことなのか、知りたくて。ことばで分かることでなく。いつか辿りつけるかもしれない境地に向かって一心不乱にムビラに指を走らせるのです。
瞑想とムビラのはざまに
はじめてムビラの音色に出会ったのは、瞑想をおえて山里をおりる、その日でした。どこからともなく響いてくる美しい音色。音源をみつけようとあたりを見回すと、
一人のかたが後方でこの楽器を弾いていたのです。天上からも大地からも、あらゆる方向から空気が振動して伝わってくるように、音色につつまれていたわたしは
音源がおひとり、一つの楽器であることに驚いたのでした。
